八〇〇文字でブログ

原稿用紙2枚くらいで批評やエッセイを書くブログ。

バングラデシュのキャンプ地で生活するロヒンギャの今

ロヒンギャ問題について 2017年4月17日、バングラデシュのコックスバザール付近にあるロンヒンギャ難民キャンプを取材した。取材したキャンプ地はバロカリ(Balokhali)とクトゥパロン(Kotupakong)の2ヶ所。バロカリの方は2016年10月9日に起きたミャンマー…

バングラデシュ到着 ダッカにて

4月5日 深夜にバングラデシュ到着。ここからタクシーで最寄りのホテルに向かう。バングラデシュに来て最初に泊まるホテルはいつも「あじさい」。日本人がオーナーで、バングラ人スタッフも結構日本語がうまい。泊まるのはいつもドミトリーで、部屋は取らない…

バングラデシュに行くまで編 その二

4月3日 入域許可証が発行された。そこには僕の名前と国籍、パスポート番号、入域する日と出て行く日が印字されていた。そして、許可証には「滞在中の訪問者は以下のことを要求される」とある。 1, ランガマティ県に入る前に警察のチェックを受け、名前を登録…

バングラデシュに行くまで編 その一

2017年4月10日から14日頃までがチッタゴン丘陵地帯に住む先住民にとってのお正月になります。今回は先住民の中でももっとも人数の多いチャクマと呼ばれる人々のお正月の祝い方やイベントを「日記」という形でご紹介いたします。 なぜ、「日記」なのか。それ…

なぞりなぞれば謎になる 〜新宿眼科画廊「なぞる謎る」展について〜

山本浩生個展「なぞる謎る」が新宿眼科画廊で約十二日間、九月七日まで開催された。紙の皺やおもちゃカボチャの皺、木材の木目、ピザチラシの色彩の境界などをなぞる、なぞるシリーズを中心に、つらぬく、濡らすと乾かす(はがす)、反転するなど多様な試み…

toddle『Vacantly』の時間

音楽は時間とともにある。音楽があるというとき、そこには時間が流れる。いや、音楽がなくても時間は流れているが、音楽があることによって、ぼくたちは時間の流れを感じざるをえなくなる。しかしそれは音楽「の」時間であって、ぼくたちが日々意識している…

CHAOS*LOUNGE 「風景地獄―とある私的な博物館構想」について

今日が最後という事でカオスラウンジの「風景地獄」の感想を。 CHAOS*LOUNGE 「風景地獄―とある私的な博物館構想」 | 六本木ヒルズ - Roppongi Hills なぜ、この展示は「風景地獄」であって「地獄の風景」ではないのか。ぼくはそこが素朴に気になり、その解…

私たちは暴力を見ているのか 〜『トロイアの女』を通じて〜

週末を利用して、富山県は利賀村に行ってきました。演出家鈴木忠志が代表を務める劇団SCOTによる『トロイアの女』を観るために。この作品では、トロイア落城直後、これから奴隷として連れて行かれるのを待つトロイアの女たちが描かれています。 この記事では…